ぼのにっきのブログ

ぼのぼの好きによるブログ。 ・語学のお勉強のこと ・ヨーロッパでの生活のこと ・ぼのぼののこと ・らっこのこと などを投稿していきます。Twitterアカウント→bononikki@デュッセルドルフ (@bononikki1): https://twitter.com/bononikki1?s=06

妊娠9週 in Düsseldorf ☆ドイツの母子手帳 Mutterpassを手に入れる☆

こんにちは、ぼのにっきです。

 

世界はコロナ、コロナですね。ドイツでもメルケル首相からウィルス拡散防止のためのガイドラインが発表されまして、緊迫した状況です。スーパー、ドラッグストア以外のお店は営業不可。飲食店も閉鎖。かろうじでデリバリーとテイクアウトは許されるのが救い。でも、カフェでお友達とおしゃべりなんてできませんし、スーパーに行けば前の人と1.5メートルの間隔をあけてレジに並ぶために入口まで列が飛び出して来ていて、「あぁ、異常事態が発生している」と感じます。もちろん映画館、美容院などもやってません。保育園~学校はもちろん、語学学校もお休み。

 

日本はどうですか?ヨーロッパから一時帰国している人からは、『日本ではコロナウィルスの感染は収束したかのように日常に見える』と揶揄されていたりしますが、本当のところはどうなのだろう。責任の押し付け合いや、代案なき批判はなしに、世界が力を合わせてこの局面を乗り切れますように。祈るばかりです。

 

私個人の近況は、つわり、つわり、つわり

妊娠初期真っただ中です。段々と吐くのが上手くなってきて、吐くときに後味が最低なバニラアイスは絶対食べない、自分で自分の背中をさすって吐けるようにもなってきました。が、つらい、つらい、つわりです。

 

でも赤ちゃんは元気。9週4日で3㎝になりました。

そして、ドイツの母子手帳 Mutterpassを貰いました。ドイツでは病院で貰います。

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エコー中に先生が「手も足も2本ありますね。」とおっしゃいました。

先天性で手や足がない子どもを持つ親は、この妊娠したばかりの初期の時点で胎児の異常を言い渡されて、出産までの7~8か月進むのだなとふと思いました。その気持ちを考えると、いたたまれない。胎児の成長ひとつひとつが奇跡であり、何も当たり前のことなんてないと思う。

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次の検診は3週間後の12週になります。この時に出生前診断のひとつである、スクリーニング検査と血液検査を受けます。スクリーニング検査はNTスキャン(Nはドイツ語で首の意味のnacken、Tは透過のtransparenz)と言って、赤ちゃんの首の浮腫みを確認するのだそうです。それと血液検査を合わせて、私の年齢と掛け合わせ、ダウン症や心疾患を持って生まれる確率を出すのだそうです。なんだか特に理由がなければ、ドイツでは受けることになるようなのです。私も受けることにしたのですが、非常に不安です。

 

私は小さい頃から知的障害を持っている子たちと関わる機会が多く、時代もあるとは思いますが、その子たちが学校や近所で受けてきた差別を見て育ちました。障害を持つ人にとって、世間は残酷だと刻み込まれているので怖いのです。このことを知人に話すと「障害を持っている人ってそんなに世の中にいるの?みんな隠してるから私知らないのかな?」と言われ、激怒したことがあります。それはその人が見ていないだけなのです。あなたが気にかけていないから視界に入らないだけで、それをいないように言うんじゃねぇよ、と。

 

しかし、子どもを持とうと決めたとき私はこの障害を持っていることへの怖さと対峙する道を選んだはず。その怖さと向き合ってまで、ひとつの命を育むというかけがえのない経験をしたいと願ったはずなのです。子どものころに思い込んだ「世間は残酷」は思い込みかもしれない、障害を持つ人は不幸は誤りかもしれない。

 

障害のあるなしだけでなく、子どものころ、ひとりで思いつめて考えたことは、幼い私が作った思い込みなのかもしれない。そのひとつひとつを確かめるために、私はこの子を身ごもったのだと思う。親になるということは、決して子どもを大きくするということだけではなく、親自身が人の成長を再体験し、社会や自分に対して新たな見方を見出す、そういうものだと私は信じています。そしてそれは最高に人生に深みを与えてくれることなのだと。

なので、検査の結果がどうであっても、私は妊娠したことを後悔はしないねと自分に確認している今日この頃です。