ぼのにっきのブログ

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住んでいる街を案内するのは難しい

日本から友人がやってきました。

私の住んでいるデュッセルドルフと隣町のケルンに行くことに。

ドイツ滞在3か月を過ぎてドイツ語やドイツならではのシステムに慣れてきた私は

普段の自分の生活を友人に紹介できることを楽しみにしていました。

 

が、しかし

私はどうやら現地ガイドにはなれないようです。もう今後、現地ガイドはしません。

現地を知っているからといって現地ガイドにはなれないことに気づきました。観光客が想像し、望む旅を快適に楽しめるように、そして現地滞在者としてのエッセンスを少し足すぐらいの人がいい現地ガイドなのだと思います。

 

私がこりゃダメだ!むいてなかった!!と思った理由はいくつかあります。

理由1:短期滞在者の興味と現地滞在者が面白いと思うものは違うのだと痛感

例えば、ドイツでバウムクーヘンとソーセージが食べたいと観光客は思います。至極当たり前のことと思いますが、デュッセルドルフでは食べる機会ほとんどないです。

バウムクーヘンは作る過程が複雑で、どの店でも作れるものではないので普段行くようなカフェでまずお目にかかりません。食べたければ観光客向けのカフェで、観光客向けに作られたものを食べることになります。

私の実感ではドイツ人はもっとクリームがのっていたり、中も外もぜーんぶチョコみたいなボリューミーなケーキを好みます。現地に住んでいる身としてはこの、どーだ!ドイツのケーキは大きくて、クリームたっぷりで、カロリーとか考えずほおばるものなんだ!!晩ご飯食べれなくなるけど食べてしまうものなんだ!!というケーキを試して欲しいのですが、ドイツでバウムクーヘン♪という高揚感には勝てないようです。

ソーセージに関しても、観光客がイメージするケチャップがけ(カレー粉もかかっている)はベルリンの名物であって、デュッセルドルフで食べるものではないと住んでいる私としては思います。ドイツは広く、エリア、街ごとに文化があります。アジア人の多いデュッセルドルフならではの食文化として中華、韓国、日本食にもっと注目して欲しかったり、ドイツ人の魂とも言えるじゃがいも料理の方に興味を持ってもらいたかったりします。でも、観光で来た方からすると、デュッセルドルフに来た以前にドイツに来たんだから、一番ドイツといえばこれというものを食べたいんだ!!と思うでしょう。名古屋でたこ焼き食べてる感じがするけど、相手が満足するならそれはそれでいいかと、ここは譲らなければならないところです。

  理由2:旅行の計画を立てたり、道を調べる、地図を読むことが苦痛

忘れてました。旅行の計画を立てるのが面倒だと感じる人間だった、私。じゃあ、お任せで☆彡みたいなことになってしまうと、相手が喜びそうなところをピックアップして、まずはここに行って、次はここに行って、昼ごはんはここで、晩ご飯はここでこれを食べて・・とプランに落とし込む。そもそも計画を立てるのが嫌いなのに、自分が行きたいと思っていないところにいくプランを立てるなんて、気が進まないことこの上なし。また、3か月現地で暮らしているとはいえ、毎日行く場所は語学学校かスーパーで

普段活動する範囲しか土地の知識はありません。どこかに行きたいとなるとGoogle Mapを使います。普段使わない道や電車は全然知りません。観光客と変わりません。でも、現地に滞在してる人!ってなると何でも知ってるように思われてしまうので、苦手な地図をずっと読み続けることになってしまう。えーっとこっち。。じゃなくてこっち。。あれ?間違えた!!みたいなのが続くと家に帰りたくなってしまう。

 理由3:海外に来ている感がないと言われるとすごくがっかりする

「海外に来てる感じがしない」この一言は案内がスムーズで困ることなんてひとつもなかったよという誉め言葉かもしれませんが、私はとてもがっかりします。せっかく時間をお金を費やして異国の地に来たのだから、日本とはここが違うんだなぁ、いろんな違いがあって面白いなぁと思って帰って欲しい。しかし、誰かの決めたプランに従い、道を調べず、電車のチケットの買い方や電車の乗り方は日本語で教えてもらい、店での現地語の注文は人に任せていれば、それは海外に来ている感なんてなくて当然。

現地に住んでいる人に案内してもらうと、困ることや無駄なことがなくなります。それは一見とてもいいことのように思うけれど、そもそも困ることや無駄なことを楽しむことこそ海外旅行なのではないでしょうか。メニューが読めなくて、えいやーで頼んだ料理が意外と美味しかったり、食べたことのないスパイスにびっくりしたり。この電車であっているのだろうかとドキドキしながら、もうこんな気持ち嫌だと思いながらも目的地に辿り着いたときの安堵と達成感が海外旅行を面白くしているのだと思います。

 

なかなか苦い現地ガイド体験でしたが、自分を知る新たな経験でした。遠く日本から来てくれた友人に感謝します。あなた達のおかげで、自分をもっと知ることができました。ありがとう。どんな体験も、他人も、自分を知るためにあるのかなと思います。現地の人たちのリアルな生活を垣間見ることこそが旅と考え、計画を立てるのと地図を読むことが嫌いな私は現地ガイドには向かない。私は自分で旅をするときは我慢して計画を立てるけど、想定外のことが起こる旅を望む。自分は世界でひとりの自分研究家で、今日も一歩ずつ研究が進んでいるなと満足する今日この頃です。