ぼのにっきのブログ

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笑えることの奇跡

TVを観て、何も考えずアハハと笑えることが如何に奇跡的で幸せなことだったかと思う。

笑いが起こることは奇跡。いつでも笑いが起こるわけではない。話のオチが分かってしまうように芸がないと笑えない。芸があっても、人を傷つける行動をしていたり、悪い人からお金をもらっていると分かったら笑えない。


今まで自分はどれだけその奇跡を当たり前のものとして享受してきたか。TVをつければ面白い番組があり、いっとき今日の疲れを忘れさせてくれる。企画の目の付け所の面白さで笑い、演者の発言で笑い、TVが終わった後もその番組のネタを出しては家族と友人と笑い合う。それをとても当たり前のことと思っていた。


笑いは当たり前のものではなかった。演者はもちろん、制作企画スタッフ、演者を支えるマネージメント会社の努力、才能あってこそ、私は毎日声をあげて、アハハと笑えていた。その奇跡を今思う。計り知れないほどありがたいものだったと今思う。


できればこれからも何も知らない無知なまま、アハハと笑いたかった。でも、現状はそれを許さない。もう知ってしまったから、これまでのようには笑えない。いつかまた、今の気持ちを忘れて笑える日が来るかもしれない。それでも、本当に何も知らなかったときと同じアハハじゃない。


事実を知らなかった方がよかったとは思わない。悪いことをすれば謝罪して、罪を償うべきと思う。だけど、ただただ、本当に残念だ。笑いはとても繊細で、純粋なものだった。笑って欲しいと願う人と笑いたいと求める人、それぞれの信頼関係があってこそ成り立つものだった。


笑えることは奇跡。当たり前だと思わずに、関わったすべての人に感謝すべきものなのだと思う。でも、なんだか笑いというのは、娯楽であり、もっと気楽なものであったとも思う。考えなくてもいいようにしてくれるのが笑わせる側のプロの役目のような気もする。私は依然としてテレビが好きで、アハハと笑ってはいる。けれどどうしても余計なことを考えて、複雑な気持ちを拭いされない今は、笑わせられる側のプロとして仕事を全うできていないような気がして、少し辛いと感じる今日この頃です。