ぼのにっきのブログ

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アントワープの旅行記(ベルギー)

ベルギーで二番目に大きな都市アントワープを訪れました。アントワープといえば、【フランダースの犬】です。ネロとパトラッシュが最期を迎えたノートルダム大聖堂があります。ネロが尊敬してやまない、死ぬ前にどうしても見たかったルーベンスの絵が展示されています。ネロはホーボーケンという村からアントワープへ牛乳を運ぶ仕事をしていました。

 

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ノートルダム大聖堂前にあるネロとパトラッシュのモニュメント。とても悲しいお話でした。

 

デュッセルドルフから車で2時間。アントワープに到着。ホテルはアントワープ中央駅の目の前です。こちらの中央駅、とても素敵です。

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なんとも重厚な石造りの建築です。その優雅さゆえに、『鉄道の大聖堂』とも呼ばれています。『世界一美しい駅』とも言われているそうです。その理由がわかります。

 

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中に入ってみますと、ドーム型の天井やドアの形など曲線がとても印象的。そして、重厚で豪華。駅にここまでするのかという衝撃。

 

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これは本当に駅なのか!?と思わせる優雅さ。このような豪華壮麗な建築をネオ・バロック様式の建物というそうです。東京の赤坂離宮もネオ・バロック様式の代表建築だそうです。帰国したら行ってみよう。

 

中央駅を出て、目の前の大通りを歩きます。

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20分ほどすると、ノートルダム大聖堂に到着。

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青空足したくなる程の曇天と工事中。しかし、この教会はルーベンスの絵がある室内にこそ興味がある。入場待ちの長い列に並びます。入場料は大人6ユーロです。ケルン大聖堂でも寄付金のみで、入場料を取らないのに、こちらは6ユーロ。でもその価値はあるのでしょう。お金がなくて追い返されたネロを思い出す。

 

長い列に並んでいる間に、【フランダースの犬】最終回を復習するのがお勧めです。アニメの絵が如何に忠実に教会、ルーベンスの絵画を再現していたかわかります。あまりの忠実さにびっくりします。


フランダースの犬 (1975年) | 第52話 - 終わり

 

ネロとパトラッシュが天使たちとあの世に行った大聖堂は

光がたくさん入る、明るくて、とても美しい場所でした。

 

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たくさんの人が訪れていました。

 

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白が基調の明るい内装。

 

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ステンドグラスからたくさんの日が入ります。とってもきれい。

 

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たくさんの絵があります。美術館みたいですね。

 

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フランダースの犬】で描かれていたマリア様の絵が飾られた祭壇。ネロはこの絵も大好きだったけれど、この絵の両サイドにあるイエスの絵を見たかったのでした。

 

 

『キリスト昇架』と『キリスト降架』。この2枚の絵をネロは見たかった。

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こちらは『キリスト昇架』です。寒い寒い大雪のクリスマスの夜。家賃が払えず、家を出ざるをえなかったネロは大聖堂に向かいます。この日はクリスマスのミサがあったので、いつも絵にかかっている幕が外されていた。ネロはまずこちら『キリスト昇架』を先に見ます。

 

 


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その後、『キリスト降架』を見ます。ネロが眠ってしまうのはこの絵の前です。同郷のルーベンスを心から尊敬し、貧しい中でも絵を描き続けたネロ。この絵の前で『パトラッシュ、疲れたろう。なんだか僕もとっても眠いんだ。』と言って、年老いたパトラッシュと一緒にネロは天国にいきます。今でも覚えている。胸が痛くなる。

 

まだおじいさんが生きていて、周りの好意に支えられて、なんとか生きていたころ、この2枚の絵を見ようとネロは大聖堂を訪れます。しかしお金がなくて、ネロはルーベンスの絵を見ることができませんでした。「絵はどうだったかい?」とおじいさんに聞かれて、お金がなくて絵が見れなかったとはおじいさんに言えないネロ。子どもは大人が思うよりずっと、大人に気を遣って生きているんですね。

 


フランダースの犬 (1975年) - 第29話 - ルーベンスの2枚の絵

 

 

フランダースの犬】は、ベルギーではあまり認知されていない作品のようです。作者がイギリス人でベルギーでは翻訳が出版されなかったことがその理由だとか。そのためかお土産ものはありませんでした。でも満足です。十分フランダースの犬の世界に浸れました。

 

フランダースの犬を観てみると、「悲しいだけの作品じゃないんだな」ということがよくわかります。嫌な大人もいるけれど、手を差し伸べてくれる人もいて、貧しいことは苦しいことではあるけれど、お金持ちでも幸せでない人がいるんだなと思う。子どものときに見たときは『貧乏なんて嫌!いじわるな大人が許せない!世の中は理不尽なことだらけ!!』という印象でした。「生きるということはままならない」という印象は変わらないですが、可哀想なお話の中に複雑な希望も感じることができるところが大人になったなと感じます。

 

さて、お腹も減ったのでランチにします。ワッフルが食べたい。アントワープでワッフルといえばここといわれる【デジレ・ド・リール】です。

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さくさくふわふわのブリュッセルスタイルワッフルでした。ペロリ一瞬でなくなります。さくふわ過ぎて、中は本当に空気しかないわけではない。

 

お腹が空いているので食事も注文。

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どこでもパスタ食べるひと。ボロネーゼなのですが、なぜかカッペリーニ。そうめんくらい細い麺がでてきました。ちょっとした新食感。おいしい。

 

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こちらはオムレツです。チーズとハムのオムレツ。開いた状態で提供されることもあるんですね。こちらも新感覚ですが、おいしかったです。欲を言えばボロネーゼにしろ、オムレツにしろ、もう少し具材の多いものを頼めばよかったです。おいしいのだけど味に飽きてしまう感は少しありました。

 

お腹もいっぱいになったところで、次に向かうのは【モード・ミュージアム】。アントワープはファッションで世界から注目されている都市なのです。このミュージアムはファッションのことがすべてわかる博物館なのですが、展示入れ替えの為に閉館中でした。ミュージアム閉館率高いヨーロッパ。特にこのミュージアムは休館だったという方が他にも多いようで、事前にチェックをおすすめします。

モード美術館 MOMU https://www.momu.be/en/

ミュージアムは休館中でしたが、この一帯がおしゃれな洋服屋さんが立ち並ぶエリアとなっています。私も何店か見てみました。高いお店は高い。しかし、リーズナブルの価格のお店もあり、ちょこちょこ見て回るのが楽しかったです。シンプルなように見えて、地味にならないところがいい。色とりどり、形も色々です。

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日が落ちてきました。少しだけ太陽も見れて、美しい夕焼けが見れました。

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次の日の朝、もう一度ワッフルを食べるため朝食に向かいます。

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マルクト広場の周りにあるカフェです。

 

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甘くないご飯ワッフル。少ししょっぱい。こちらもよいです。

 

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なぜか魅かれてしまって食べたアメリカンパンケーキ。だけど、すっごくおいしかった!!ワッフルが美味しいと粉ものは全部おいしいのかもしれない。

 

フランダースの犬、ワッフル、ファッション、新しい発見がたくさんあったアントワープの旅でした。こんどは博物館がオープンしているときに訪れたいです。


話は変わるのですが、Twitterを始めてからというもの、ブログの更新から遠ざかっています。今、感じたことを書き留めておきたいという欲求は、140字でとりあえず満たされてしまうのでしょう。そして、まとまった文章を書くというのは、それなりに時間と労力、物事をまとめる能力を要する。怠け者の私には頻繁にできることではないらしい。毎日、定期的に更新されているブロガーの方は本当にすごいと思います。そして、そうやって時間と労力をかけて書いている文章を読ませて頂くことのなんとありがたいことか。私もほそぼそとこのブログを続けていきます。Twitterでしかできないことがあるように、ブログでしかできないこともあると思うので。なので、また見に来て頂けると嬉しいです!